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母と娘


母と娘の歌、アリス・ウォーカー『革命のペチュニアとその他の詩』を読んで。

 父親ですから、母と娘の間に生まれている絆の何たるかは理解できません。
過去、娘の卒業旅行と称して母親と女二人の飛騨旅行を実施したことがあります。
年頃の娘が、母と腕を組んで歩く姿を想像するに、微笑ましくも羨ましく思います。
僕も、年頃になった娘と二人で手を組んで、心斎橋界隈をブラブラするのを夢見ましたが実現せず終い。
不潔、汚いとかで洗濯物を同じゅうせずだったように聞いています。

 年頃の娘が、真に心を許せる相手が母なのでありましょう。
恋愛をする頃になり、父は反対したいし、反対する権利があると思っていまして、邪魔をすることに仄かな喜びを感じていたのです。
或る日、交際中の娘婿が電話をしてきた高校生時代、「留守です」と言って切ってやり、みっちゃんに叱られたことがありますが、これも父親の少ない楽しみだったのです。
反面、息子の恋愛は応援したものです。

 僕は、家族は常に一緒でありたいと思うていたのでございます。
なのにですね、子供がお年頃になると、親と居るよりは友達を優先するようになることは寂しいですが、いずれは通らなければならない道です。当然、娘や息子も通りました。
毎年恒例の家族旅行にも娘は参加しなくなり、旅行中の小遣い+生活費を渡すとニコニコしていたのでございます。

 ほ乳類全体での母親が子育てに専念するのにはホルモンが関係しており、以下Wikipediaより抜粋。
>子育てを促す情動は自然に発生するとは限らない。例えば、乳児の泣き声を耳にすることにより、母親本人の意思に反しても「乳房が張る・乳が噴出する」等の反応が起きる。母性本能的な行動や反応は女性ホルモンと関連しており、例えばプロラクチンは主に脳下垂体で産生、分泌されるペプチドホルモンであり、これによる乳腺発育の促進、母性行動誘導が様々な動物種で確認されている(日本生理学会)。げっ歯類ではエストロゲンとプロゲステロンが母親に対して、子の匂いや鳴き声への敏感さを誘発する。子による刺激は母親の子育て行動や、子を守るための攻撃性を増大させる。この相互作用は子が自律的に食餌でき、親の保護を必要としなくなるまで続く<

 大脳の発達した人間では、感情の異常な状態に置かれると、上述のホルモンの分泌が侵され、子育て放棄や虐待に繋がるのではないかと思います。
ゾウに赤ちゃんが生まれると、周囲に居るメスが我も我もと子育てに参入するのだそうです。猿の一部にも見られる行動だそうで、実母の子育てを手助けしてくれるのだそうです。ありがたいことです。
僕も、子供が好きで、何処の子も可愛いと思っています。アメリカなら要注意人物としてリストに載せられるかもしれません。

 母親が、娘を愛する程度は、息子を持つと娘への愛情が減るのでしょうかね。
みっちゃんは、確かに息子を愛していました。僕とみっちゃん、それに息子は同じ仕事をしていましたから、母と息子の絆の強さを知らされています。僕が仕事のことで息子を叱ると、直ぐさま飛んできて『そこまで怒らなくても判ってるはずよ』と強い口調で僕に牙を剥きます。フ〜 
みっちゃんは決してバカではなかったのですが、息子の事となると冷静さを欠くようでした。
一方、娘の色々な問題には冷静で、時に冷酷とも思える判断をしたのです。ここが、女は怖いという箇所でもあるのです。娘も息子も冷静な判断をする必要があるにも関わらず、こうした贔屓もホルモンのなせるものなのでしょうかね。
 『うんにゃ、わたしゃ同等に愛しとりますばい』と思っています? 

by kattyan62 | 2012-01-29 21:33